浜松市で活動しております、松崎陽子と申します。
最近家を建てる際の間取りのアイデアとして、注目されている「ファミリークローゼット」。
過去、レッスンをさせていただいた生徒さんの中でもファミリークローゼットを導入されていた方がいらっしゃいました。
家族の衣類がまとめてしまえるメリットがある一方で、実はデメリットもあることも事実なのです。
すでに間取りとして取り入れている方、また今後検討されている方にお届けしたい内容です。
ファミリークローゼットを導入するメリット
1階、あるいは2階に家族共通スペースとしてファミリークローゼットを設ける間取りが増えています。
ファミリークローゼットとは、家族全員が同じクローゼットを使用することを指します。
生活導線が短くなる。
メリットとしては、1階にあれば家族がすぐに着替えられる、子どもが幼い時は、さっと着替えが済みます。
家事動線から時短家事も実現可能。
家族全員分の衣類をまとめてしまうことができるので、家事動線も短縮され時短家事の実現をかなえます。
ファミリークローゼットを設けるデメリット
メリットがあれば当然デメリットもあります。
綺麗の基準がバラバラな家族が同じスペースを共有するリスク
家族共通スペースということは、家族それぞれの審美眼が問われます。
審美眼とは、美を的確に見極める能力です。
子どもが幼い頃は主に母親が管理する私物も、思春期を超えたあたりから子ども個人が管理するようになります。
私物の多い夫、綺麗好きの妻、ファッションが大好きで日毎に服や小物が増える長女、片づけが苦手で何でも放り込みがちな長男。
想像して欲しいのですが、子どもがそれぞれ自立し始めた頃、ファミリークローゼットは場合によりカオスにもなりうる危険なスペースです。
綺麗好きな妻から見たら、モノで溢れるクローゼットはストレスの根源。
幼い頃は自分で管理できたモノも、子どもの成長と共にそれもできなくなります。
審美眼がそれぞれ違う家族が同じスペースを共有するということは、それなりの覚悟が必要です。
子どもは必ず成長するもの。
いつまでも親が管理ができなくなり、幼い頃からの片づけの習慣化が必要になります。
ライフスタイルの変化により、思春期を迎える頃にトラブルの元に。
家の間取りを考える時は、必ずライフスタイルの変化を考慮し決める必要があります。
幼い子どもは必ず成長し、私たち親世代は、身体の変化を感じるようになります。
特に年頃の女の子の場合、父親にプライベートをさらけ出すことも、性格により抵抗を感じることもあるかもしれません。
また、朝の支度の際に、混雑することも想定されます。
家全体の間取りを考慮する必要がある。
ファミリークローゼット専用のスペースを導入する際、広いリビングを諦める、各個室が狭くなるなどの間取りから見たデメリットも当然考えられる為、慎重に検討することが必要です。
過去に後悔するのではなく、未来に目を向けて対策を練ること。
では、すでに設けている場合はどうするべきでしょうか?
オンラインレッスンにてファミリークローゼットを導入し、どう収納すべきか途方に暮れていた生徒さんがいらっしゃいました。
レッスンが進む途中で、子ども部屋に移動式のクローゼットを導入することも案として挙がりましたが、さらに費用も嵩みますし、現状を受け入れ対策を練る方が得策と判断しました。
今あるファミリークローゼットを機能的に変化させる方がスピード感を持って整えることができます。
ちなみに、我が家は各個室にクローゼットがあります。
家事動線という意味では、色々大変なこともありますが、毎日階段を駆け上がり家事をこなしているので、足腰は丈夫です。
40代後半でも骨密度は20代並みと言われました(これは嬉しかった!)
無料のジムと思えば良いのです。
ファミリークローゼットがなくても、なんら困ることはなく、思春期を迎えた今は、それぞれの個室にクローゼットを設けて良かったと思っています。
何事も、デメリットに目を向けるのではなく、メリットに目を向けて対策を練っていきましょう。
具体的な対策 その① 家族それぞれの明確なゾーン分け
まず、必ず行うべきは家族それぞれの明確なゾーン分けです。
夫・妻・長女・長男の場合、それぞれのプライベートスペースを確保します。
収めるべきモノは
・衣類 オンシーズン・オフシーズン
・学校用衣類
・ファッション小物(鞄、マフラーやストールなど)
・水着やスキーなどの季節外のアイテム
・私物
・季節外寝具
・思い出の品
・家電
子どもが幼いなど、クローゼットバーがに手が届かない場合は、ブランコハンガーなどの工夫があるとハンガー収納も可能です。
ブランコハンガーは、手作りすることが可能です。
プラスチックチェーン、バーに掛けられるサイズのS字フック、突っ張り棒、チェーンと棒を結ぶ結束バンドを用意します。
ハンガーから取り出せない年齢の場合は、畳む収納で対応します。
具体的な対策その② 各アイテムを見栄え良く整える
それぞれのゾーン分けを行ったら、そのゾーンをはみ出ないようにモノの管理を行います。
これは大鉄則です。
ゾーン分けが曖昧だと、誰がどれぐらいのモノを所有しているのか不明確になり、持つべき量が把握できません。
これは、片づけのハードルを上げてしまう要因です。
必ず家族それぞれのプライベートゾーンを確保して取り組みます。
寝具・オフシーズンモノの衣類、季節外のアイテムなどは枕棚へ。
寝具はIKEAのスクッブケースがおすすめです。
シングルサイズなら、44x55x19cm
ダブルサイズや複数枚収めたい時は、69x55x19cmがおすすめです。
鞄やオフシーズン衣類、季節外のアイテムは、IKEAのスクッブボックスがおすすめです。
次にクローゼットバーには、オンシーズンの衣類、スーツやコートなどの畳めないアイテムを掛けていきます。
それぞれ使用するハンガーは統一すると綺麗に見えます。
畳む衣類は、移動が簡単なプラスチックケースに収めると良いです。
おすすめは、無印良心か天馬のフィッツです。
素材が丈夫なのは、フィッツ。
押し入れサイズが奥行き74センチまであります。(無印は、奥行き65センチ)
広いクローゼットタイプを選ぶなら、無印良品のワイドタイプをお薦めする場合が多いです。
サイズは、好みもあるので、サイトで確認してください。
低価格で揃えるなら無印良品がおすすめです。
無印良品 ポリプロピレン収納ケース・横ワイド(約幅55×奥行44.5㎝)
書類やアルバムなどの紙製のアイテムは、バンカーズボックスがおすすめです。
左側がバンカーズボックス
フェローズのバンカーズボックスは、とても丈夫な素材なので、ある程度の重さでも耐久性があります。
ファミリークローゼットを簡単に綺麗をキープする秘訣
どこのスペースでも共通する綺麗を維持する秘訣はこれしかありません。
空間に対して余裕あるモノの量を維持すること。
家族それぞれのゾーンを決めたら、そこからはみ出ないことも大事です。
そして、幼い頃から出したら戻すの習慣化を行うことで、思春期を迎えても対応できます。
何度もお伝えしますが、現実を悲観せずに、今与えられた空間対してできるだけの対応をすること。
家づくりは完璧ではないですし、ほとんどの方が後悔する箇所はあるものです。
でも、一生に一度の大きな買い物である家は、後悔の念で過ごしたくはないですし、同じ時間を過ごすなら前向きに大好きになれる我が家にして欲しいと思います。
どんな家でも間取りでも、スッキリ空間を実現することは可能なのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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