家の片づけにお伺いした際に、様々な角度からアドバイスをさせていただきますが、とりわけ気をつける項目に「災害対策」があります。
多くの現場で拝見した危険な場面。
今すぐ実践して欲しい住環境の災害対策の改善ポイントをご紹介させていただきます。
寝室にある大型家具が危険と隣り合わせ
これは、意外と多く拝見しています。
婚礼家具などの大型家具が寝室に配置され、転倒の恐れがあります。
言うまでもなく、就寝中の場合は大変危険です。
婚礼家具の場合、手放すことがとても辛く感じることも多いものですが、ここは命に変えられません。
対策としては
・ 他の部屋に移動する。
・ 部屋の中で配置を見直す。
・ 最大限の転倒対策を施す。
・家具を手放すことも検討する。
家具や中身のモノが本当に必要かを検討してみてください。
キッチンの食器棚や冷蔵庫の上にあるモノ
多くのご家庭で、冷蔵庫や食器棚の上に物が置かれている現状を拝見してきました。
ホットプレート、カセットコンロ、大量の保存容器、鍋などです。
重量のあるモノは大変危険です。
今すぐ移動させて、調理中地震が来ても危険な状態にならないように対策が急務です。
この現状を拝見した時、私はキッチンにモノが多い証拠としてアドバイスをさせていただきます。
改善する為には、与えらえた収納スペースに対して維持管理が可能な量まで厳選を行います。
どうしてもキッチンに置けない場合は、納戸や押し入れなどに定位置を設けます。
片づけきった後は、冷蔵庫にも食器棚にもモノを置かなくてもよくなることがほとんどです。
収納スペースに対してちょうど良い量を見極め、全てに定位置を設けると、わざわざ置く必要もなくなるのです。
廊下にある家具は、避難経路を塞ぐ危険性がある。
廊下などに大きな家具を配置することも、避難経路を塞いでしまい、大変危険です。
この場合も、他に移動するか、その家具の中を厳選し、どうしても家具が必要なのかを見極めます。
また、階段などにモノが置かれている状況も良く見かけます。
災害は真夜中に起こることも想定されるので、この場合もすぐに撤去をします。
その他現場でお見かけする災害用備蓄品に関する現状
・ 災害用備蓄が分散している。
・ いざと言う時に何がどこにあるのかわからない。
・ 懐中電灯の電池が液漏れを起こしていた、あるいは壊れていた。
・ 災害用の水が賞味期限切れ。
・ ホッカイロが使用期限切れ。
・災害備蓄品を置くスペースがない。
忙しい日常では、つい災害用備蓄品まで気が回らないこともありますが、大きな災害はいつ来るかわかりません。
まずは、命を守る住環境の見直しと、災害用備蓄品の確保を行ってみてください。